昨年から、岡山、福山でも「本物を選ぼう食品添加物講座」を行っています。
体が食べ物から作られるのは当たり前、体に良い食べ物を選べるといつまでも元氣でいられます。
で、油についてもご相談いただくことが多いんですが、最近、オリーブオイルについても興味が湧いたので調べてみました。
オリーブオイルってヴァージンオリーブオイルとかピュアオイルとか、いろいろあってややこしいですよね。
ヴァージンオリーブオイルの中にも種類ありますしね。
私も昔、ピュアオイルの方が純粋そうで良い物だと勘違いしてました。
(エキストラヴァージンが良いです)
今回、そこらへんを分かりやすくお伝えしたいと思います。
オリーブオイルといえば、倉敷に年季の入ったピザ屋さんがあって、そこのオリーブオイルが超美味しいんですよね。
サラダに塩コショウしてちょっとオリーブオイルかけて食べるだけでも美味しい。
さらに、唐辛子を漬けたオリーブオイルをタバスコ代わりにピザにかけると最高です。
ちょっと余談が過ぎましたが、オリーブオイルはイケメン俳優がかけまくってた時期があって、一気に火がつきました。
元々の健康効果と相まって、求める方が増えたのは良いことですが、それをきっかけに偽物や低品質のモノも多く出回るようになりました。
2016年には、こんなニュースも出てます。
イタリア警察は昨年12月、オリーブオイル7000トンの偽造を摘発した。
この組織的犯罪は、2014年のオリーブ収穫が惨憺たる出来だったのを受けて不正行為が横行し、純度が法定基準に満たないエキストラバージンの製造が推定で4倍に増えたことと無関係ではない。
こんな製造段階で偽造されてたら末端消費者には使ってみるまで分かるはずがないんですが、それ以前にダメな商品というのはあります。
オリーブオイルに限りませんが、油って置いておくとどんどん酸化していきます。
そのため、製造方法も保管する容器も大事です。
健康効果も高いオリーブオイルなら、良い商品を選んでいきたいですよね。
油は人間の体にも必要な栄養素ですし、良いオイルはダイエットにも効果的です。
ぜひ、本物を選ぶための知識を身に着けて、お金も健康も損しないようにして下さい。
動画でも一部を話しています。
ながら聞きしたい方は再生ボタンをクリックで。
目次
オリーブオイルの名称って分かる?お金と健康を損しないための良いオイルの見分け方
まず最初に、オリーブオイルの名称の分け方からお伝えします。
国際オリーブ協会(IOC)というのがあるので、そちらの基準を参考にしてお伝えします。
まず、オリーブオイルの名称は、大きく分けて3つあります。
これはその製造方法によって変わります。
- ヴァージンオリーブオイル・・・生絞りのオリーブオイル
- 精製オリーブオイル・・・低品質のものを精製したオイル
- ポマースオリーブオイル・・・化学的に溶剤を使って抽出した物
です。
そして、このヴァージンオリーブオイルの中にも4種類。
精製オリーブオイルも2種類に分類されます。
買うならエキストラヴァージンオリーブオイル一択
次にヴァージンオリーブオイルについて。
こちらは酸度、味、風味によって4つに分類されます。
- エキストラヴァージン・・・酸度0.8%以下、味、風味に欠陥なし
- ヴァージン・・・酸度2.0%以下、味、風味に欠陥はないが、EVOOに劣る
- オーディナリー・・・酸度3.3%以下、味、風味は良好
- ランパンテ・・・酸度が3.3%を超える、風味に問題あり
ですね。
この酸度というのは、酸化が進むと高くなります。
そのため、収穫してから絞るまでの時間、圧搾する方法、保存状態によって変わります。
フレッシュなオイルは酸度も低くなりますから、エキストラヴァージンが最も酸度が低く高品質。
ヴァージンオリーブオイルは、化学的な処理をしないので品質が下がるほど酸度が高くなっていきます。
それに伴って、味や風味も下がっていきますよね。
味や香り、健康効果を考えるならエキストラヴァージンオリーブオイル一択ですね。
日本の基準ではエキストラヴァージンオリーブオイルでなくてもエキストラヴァージンオリーブオイルと表示できる
ここら辺に問題があります。
日本のJAS基準によると国際基準のエキストラヴァージンオリーブオイルでなくてもエキストラヴァージンオリーブオイルと表示して販売できます。
- IOCによる国際商取引基準:酸度0.8%以下
- JAS(日本農林規格)基準:酸度2.0%以下
国際基準では、ヴァージンオリーブオイルの品質でも、日本ではエキストラヴァージンオリーブオイルとして販売できちゃうんですね。
そのため、できるだけラベルを見て、酸度をチェックして買うのがおススメです。
ピュアオイルはヴァージンオリーブオイルを精製されて作られる
ピュアオイル、スーパーでも良く売られています。
ピュアという言葉がいかにも純粋で良さそうなイメージを受けますよね。
私も昔は、これが良いものだと思って買ってたことがありました。
しかし、これはヴァージンオリーブオイルの品質が低いもの酸度が高くなったものを、精製して作られるオイルです。
そのため、オリーブオイル独特の味や香り、風味、健康効果は期待できません。
ただ、中にはオリーブオイルの香りが苦手という人もいるかもしれません。
また、加熱調理用の油として使うのはありかな、という感じです。
あとで詳しく触れますが、ヴァージンオリーブオイルは基本的に生食用です。
油は加熱すると酸化がすすみやすいので、本来の状態と変わっちゃうんですよね。
健康効果を期待する場合も生食が良いですね。
ポマースオリーブオイルは溶剤で抽出処理をされている
そして、次。
ポマースオリーブオイルになります。
これは、ヴァージンオリーブオイルの搾りかすを石油系の溶剤を使ってさらに抽出したものです。
それにヴァ―ジンオリーブオイルを混ぜ合わせて作られます。
体のコトを考えるなら、できるだけ選ばないようにしたいモノですね。
製造方法はコールドプレス(冷温圧搾法)が良い
油は熱にも弱く酸化の原因になります。
そのため、絞るときも手作業でゆっくりと絞っている冷温圧搾法が良いです。
機械を使って大量に絞っていると、摩擦で温度が高くなり傷む原因にもなるんですよね。
裏ラベルに書いてあるものばかりではありませんが、ネットで商品をチェックするときなどは、コールドプレス(冷温圧搾法)のものを選ぶと良いと思います。
容器は黒か緑、遮光の瓶に入っているモノを選ぶ
普通のスーパーで売られているモノは基本的に透明なペットボトルに入ってますよね。
これだと、日光を浴びてしまうし、プラスチックの成分が微量ですが油に溶ける可能性もあります。
油は日光を浴びると酸化がすすんでしまうので、劣化してしまいます。
できるだけ、黒や緑の遮光瓶にはいっているものを選んでください。
お家での保存方法は常温で直射日光の当たらない場所へ
オリーブオイルは光、低温、酸素によって劣化してしまいます。
この3つを避けるように保存しましょう。
直射日光の当たらないところで、常温で蓋をして保存してください。
冷蔵庫に入れると、油が固まって白く濁ります。
使用するときに溶けると思いますが、固まって溶けてを繰り返すと劣化します。
できるだけ、常温で光を避けて保存しておきましょう。
ちなみに冷蔵庫に保管しても白く濁らなければ、混ぜ物が入ってるオイルかもしれません。
そうやって判別することもできますね。
開封後の賞味期限と未開封時の保存期間は?
オリーブオイルの開封後は1~2ヵ月を目途に使い切るのが良いと思います。
未開封のモノは、1~2年は大丈夫と言われています。
価格と受賞歴も見分けるポイントになる
また、価格や受賞歴も見分けるポイントになります。
安すぎるものは、精製、加工されて大量に作られているモノが多いです。
1L、3000円以上が1つの目安になります。
また、オリーブオイルは、日本でもオリーブオイルソムリエ協会などがコンテストを行っています。
そこで、受賞されている商品なども良いと思います。
地中海式食事法で有名になったオリーブオイルの健康効果
オリーブオイルの健康効果について補足的に説明します。
オリーブオイルは、一価不飽和脂肪酸、オメガ9を含んでいます。
主な成分はオレイン酸になります。
油はカロリーが高いので、痩せたい人いは敬遠されがちですが、体に必要な栄養素です。
オリーブオイルの健康効果に注目が集まった背景には、地中海式食事法があります。
イタリアのトスカーナ地方など、地中海に面した地域に住む人たちの病気になる割合が低く、寿命が長いんですよね。
その地域の人たちが、サラダにオリーブオイルをかけて食べてるんです。
その他にもナッツや果物、魚料理が多いんですよね。
オリーブオイルのよく言われている健康効果は3つほどあります。
- 抗酸化作用
- 腸内環境改善
- 血管系の病気の予防
です。
特に、抗酸化作用、腸内環境改善については私もおすすめです。
オリーブオイルの抗酸化作用はポリフェノールによるもの
オリーブオイルの抗酸化作用はポリフェノールというファイトケミカルの成分です。
ファイトケミカルは、植物が持つ免疫を発揮する成分で、抗酸化作用を持つものがあります。
赤ワインのポリフェノールなんて有名ですね。
これは、味にすると苦みや辛みになるので、ピリッとした感覚だと思います。
私は好きですが、苦手な方もいるかな~。
腸蠕動を刺激して便秘を解消
あと、有名なのが便秘の改善です。
私も以前、オリーブオイルを大匙一杯朝飲んでた時期がありました。
お通じは確かに良くなった感じでしたね。
(あくまで個人の感想です)
動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中などの予防
オリーブオイルに含まれるオメガ9のオレイン酸。
これは、悪玉コレステロールを減らす効果があると言われています。
そのため、高血圧や動脈硬化などを防ぐ効果があるのではないかと言われています。
ただ、私個人的には、抗酸化作用で血管が修復されて、その結果悪玉コレステロールが減ってるんじゃないかと思います。
抗酸化作用にまとめても良いのでは、ないかな。
摂り過ぎはおすすめしません
「健康効果も高いので、じゃあたくさん飲もう」
と思う人もいるかもしれません。
が、それはおすすめしません。
こちらの本に、油の摂取量と動脈硬化の状態を長年にわたって計測されたデータが掲載されています。
健康に良いと言われているオリーブオイルも摂取量が増えると動脈硬化を招く可能性はありますね。
なので、過剰に摂るのはそれほどおすすめできません。
毎日食べるとしたら、大匙1~2杯ぐらいという意見が多いですね。
ただ、こちらの著書のデータにしても、一般の患者さんの問診によるものです。
その患者さんは、スーパーで普通に売られている品質の悪いオリーブオイルをよく摂っていたってことも考えられます。
何にしても、質が良いモノを選ぶのが良いですね。
オリーブオイルの名称と選び方まとめ
オリーブオイルの名称と見分け方をまとめます。
まずは大きく分けて3つ。
- ヴァージンオリーブオイル・・・生絞りのオリーブオイル
- 精製オリーブオイル・・・低品質のものを精製したオイル
- ポマースオリーブオイル・・・化学的に溶剤を使って抽出した物
健康効果を狙って買うとしたらヴァージンオリーブオイル、そしてその中でもエキストラヴァージンオリーブオイル一択です。
aside type=”normal”]ヴァージンオリーブオイルの名称と国際分類
- エキストラヴァージン・・・酸度0.8%以下、味、風味に欠陥なし
- ヴァージン・・・酸度2.0%以下、味、風味に欠陥はないが、EVOOに劣る
- オーディナリー・・・酸度3.3%以下、味、風味は良好
- ランパンテ・・・酸度が3.3%を超える、風味に問題あり
ですが、日本では国際分類上エキストラではないモノもエキストラとして販売されています。
- IOCによる国際商取引基準:酸度0.8%以下
- JAS(日本農林規格)基準:酸度2.0%以下
そのため、酸度や価格、製造方法も確認できるものを選ぶのが良いですね。
これなら買いたい!オリーブオイルの基準まとめ
良いオリーブオイルを選ぶとするなら以下の基準を参考にすると良いと思います。
- エキストラヴァージンオリーブオイルのもの
- 酸度が0.8%以下
- 黒や緑の遮光の瓶に入っている
- 1L、3000円ほどの価格
- コールドプレス(冷温圧搾法)で製造
ということで、オリーブオイルの名称とお金と健康を損しない選び方についてまとめました。
ちょっとAmazonで見てみました。
あなたの健康維持、増進のお役に立てていただければ幸いです。
ではでは。
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