マスクで熱中症のリスク(危険性)が上がる。
最近、ニュースでもよく話されていますが、あなたはこれ、どう思いますか?
5月も半ばになり、気温も温かくなってきて、お昼は半そででも大丈夫なぐらい暑くなってきました。
これから夏にかけてどんどん気温が上がっていきますよね。
その年の気温の影響を受けますが、ここ数年、熱中症で救急搬送されてる方は増える傾向にあります。
なので、今年も心配されてるわけですが、今年はちょっと特殊な事情がありますよね。
それが、マスクです。
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そうですよね、マスクしてると口の周りが蒸れて暑くなりますよね。
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気を付けようと思ってます。
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確かに、マスクしていると体温上がるかもしれませんね。
でも、熱中症になる原因って、気温が上がって体温が上昇することだけじゃないですからね。
どうして熱中症になるのか?
その原因を知っていれば対策もとりやすいですよ。
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確かに熱中症になりやすい人や、暑くても元気な人もいますもんね。
せっかくなので、詳しく教えてください。
今までは、マスクをする時期って大体決まっていました。
風邪やインフルエンザが流行る11月~3月の寒く乾燥している時期。
そして、花粉症のある人はスギ花粉の飛び始める2月~5月です。
5月になって感染者は減ってきています。
が、それでもコロナの不安は強いので、今年の夏はマスクをする人が多いでしょう。
気温の高い時期にみんながマスクをつけるのは、初めての事態です。
この記事では、マスクによる熱中症になる可能性と、熱中症対策についてまとめていきます。
僕は、元々、重症度の高い専門的な病院で看護師として勤務。
その後、青年海外協力隊で途上国の水道も整備されてない貧困地域で保健活動をしました。
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そのときの活動の課題は、子どもの脱水を防ぐことでもあったので、知識と経験をシェアしたいと思います。
確かに言われてるよう、マスクによる体温上昇から熱中症のリスクはわずかに上がると思います。
しかし、それ以上に大きな原因があるので、それも知っておいてください。
そうすれば、熱中症もそれほど不安になる必要はなくなりますし、夏バテ対策もできます。
最後まで読んでいただければ、この夏も一層元氣に過ごしていけるようになりますよ。
マスクで熱中症リスク上がる?その予防と3つの対策
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いきなりですが、結論から話しましょう。
3つの熱中症対策とは、こちらです。
- 体を冷やす工夫を取り入れる。
- 水分と一緒に塩分を適度に摂る(小分けにして持ち歩くのがおすすめ)。
- 夏野菜や果物を意識して食べる。
それでは、具体的な話に移ります。
まずは、マスクが熱中症に対してどれほど影響を与えるのか、確認していきます。
マスクで熱中症リスクが上がる原因とは?
マスクをしていると確かに熱中症に少しなりやすくなるかもしれません。
それには、2つ理由があります。
こちら。
- 顔から首表面が覆われることで体温が上がりやすくなる。
- 口元に湿気が溜まり喉の渇きを感じにくくなる。
マスクで熱がこもり体温上昇する様子
こちら、ANNニュースから、1:00分頃からサーモグラフィーで顔の表面温度を測る様子が載ってます。
気温30度の日に、マスクを10数分つけていると、顔表面の温度が30℃から37℃に上昇しています。
この様子を見ると、実際に顔表面の温度が上がりやすいのが分かりますね。
そのため、首周りを冷やしたり、ときどきマスクを外して熱の放散を促すようにすると良いでしょう。
こういうのも使うと良いと思います。
マスクで労作時に体温が上昇しやすくなる
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また、マスクと体温のことでいえば、もう1つ。
労作時の体温が少し上昇しやすくなるかもしれません。
労作時というのは、歩いたり走ったり、階段上ったり、体を動かしているときのこと。
マスクを装着していると、息を吸うときマスク越しに空気を吸い込むことになります。
そのため、マスクをしていないときより、体を動かすときの負担が増えやすいんですね。
こちらも参考に。
トレーニング効果もあるので、ペース配分を意識しましょう。
運動してみると分かりますが、より強い力を必要とするとき、体温が上がります。
脈拍が上がり、呼吸数が上がり、体温が上がります。
代謝を上げてエネルギーを出すわけですね。
なので、マスクをしていると走ったり階段を上ったりするとき、体温が上がりやすくなるかもしれません。
これを避けるには、普段よりもペースを下げてゆっくりにすることです。
長時間の歩行や運動は休憩を多くとることも良いですね。
口元に湿気を感じるので喉の渇きを感じにくくなる
マスクをしていると、息を吐くときにマスクの内側に湿気が溜まります。
これによって、息をするときの空気が加湿されるため、のどの渇きを感じにくくなるという意見もあります。
小まめな水分補給、塩分補給を意識しておきましょう。
熱中症の原因は水不足だけではない
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はい。
次に、熱中症そもそもの原因とその対策について具体的に話していきます。
夏の熱中症対策、マスクや水分不足ではない本当の原因。
動画でも解説してます。
チャンネル登録よろしくお願いします。
熱中症の原因は、体温の上昇で汗をかき、体内の水が不足すること(脱水)だと思われています。
が、実のところ、脱水だけではありません。
体内のミネラル、特にナトリウム(塩分)を失って、脱水になってしまうんですね。
なので、体内の水不足になる原因として、体内の塩不足があるわけです。
で、テレビのニュースで、脱水や水不足のことはよく言われますが、塩に関しては言われません。
これは、塩分が高血圧になる原因と言われていて、減塩が流行っているからです。
減塩と高血圧に関しても、考える余地がありまくるんですが、今は、「食事から塩を減らした方が良い」と多くの人が思っています。
それが、熱中症のリスクを根本的に上げる原因になってます。
塩分が不足することで脱水になるメカニズム
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人間の体は、本当に奇跡の場で、色んなメカニズムが働いて体を維持しています。
水分の重要性は、ほとんどの人が知るところですが、塩分の重要性は見逃されています。
体は水で満たされていて、その水のことを体液と言います。
これは、細胞内液と細胞外液に分かれます。
血液などは細胞外液になりますね。
この体液を維持して水分のバランスを保持するのに、浸透圧が関係しています。
浸透圧というのは、濃度の違う液体間で働く力です。
その力によって、濃度が低い方から高い方へ水が移動して、濃度が平均になっていくんですね。
塩分と水分のバランスが大切になるんです。
そして、塩分が不足して水分のみ多くなると問題が起きます。
よく医療ドラマで心電図の映像が流れますが、あれはまぎれもなく心臓が電気信号で動いていることを示しています。
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電気を流すためにも、電解質であるナトリウムが必要になるんです。
体液中の塩分濃度が薄くなりすぎると、体に電気信号が流れにくくなるので、困るんですね。
そのため、のどが渇いて水が欲しくなることもなくなるんですね。
これが、脱水が起こりやすくなる原因でもあります。
こちらは、少し専門的ですが、浸透圧と体液について詳しく書かれています。
暑くて汗をかくと水分と一緒に塩分も失ってしまいます。
体から水分、塩分が失われると、汗をかきにくくなり、熱がこもりやすくなります。
そこから、さらなる脱水につながるので熱中症になりやすくなるんですね。
生理食塩水は1L中、塩分(ナトリウム)9g
上記リンクの中でも書かれていますが、病院で点滴される生理食塩水の濃度はナトリウム0.9%です。
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生理食塩水は、1Lの水に9gの塩が入っているわけです。
↑が、成分量など分かりやすいので確認要にどうぞ。
僕らの身体、体液中には、水だけではなくナトリウムなどの電解質(電気を流す物質)が含まれています。
なので、熱中症の対策としては、塩を適度に摂るのが良いわけですね。
水筒に水を持ち歩くとしたら、1Lに9g、0.9%の塩水を作って持って行きましょう。
塩分濃度系を使うと、塩の重さを測らなくて済むので便利です。
また、こんなケースに入れて、塩を持ち歩くのも良いと思います。
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汗をかくと水と一緒に塩分を失ってしまいます。
疲れたときにペロッと塩を舐めると元氣が出ます。
塩分の摂り過ぎが不安なときは夏野菜と果物を摂ろう
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「塩分を適度に摂りましょう」、
と言うと、
「血圧が上がりそうで怖い」
という話をよく聞きます。
塩が血圧を上げる、とテレビでよく言われているので、不安になるのも分かります。
が、人間の体はきちんとできてます。
塩が増えすぎて、体液が濃くなればそれを薄めたり、不要な塩分を外に出そうと働くんですね。
まず、本能的な働きとして、塩分が増えすぎると喉が渇いて水を飲みたくなります。
で、水を飲むとおしっこが出て、余計なナトリウムを出してくれるわけです。
また、ナトリウムとカリウムはお互いに関係しています。
体の中にカリウムがあると、余分なナトリウムを外に出しやすくしてくれます。
カリウムを多く含んでいるのは、果物ならバナナやキウイ、グレープフルーツなど。
夏野菜のトマトやキュウリなんかも豊富ですね。
果物と夏野菜のカリウム量 可食部100g中
果物と夏野菜のカリウム量を下にまとめました。
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- バナナ 約360㎎
- キウイ 約290㎎
- グレープフルーツ 約140㎎
- トマト 約210㎎
- キュウリ 約200㎎
塩バナナは熱中症対策に実に効果的ですね。
また、キュウリの漬物、塩トマトなどもカリウムとナトリウムのバランスを適正に保ちやすくなります。
昔から食べられてる食べ物って意味があるんですよね。
熱中症セルフチェックと観察点
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次に、もし自分や近くの人が熱中症になりそうなときに見分ける方法をお伝えします。
その人の様子を観察することで、熱中症になりかけてるかどうかを見分けやすくなります。
熱中症の基本は、体液中の水分と塩分の不足です。
それによって、汗をかきにくくなり体の温度の調整が上手くできなくなります。
そのため、体の熱がこもり余計に体温が上昇して、脱水とミネラル不足が進んでしまうんですね。
そんなときに、体がどのような反応をするのか知っておきましょう。
- 大量に汗をかく
- 体温が上がり体が熱くなる
- 脈が速くなりドキドキする
- おしっこの量、回数が少なくなり色が濃くなる
- こむら返りやけいれんが起こる
- 意識がもうろうとしてくる
- 頭痛や吐き気がしてくる
- 意識がなくなる
汗の量、おしっこの量は意識してチェックしておきたいですね。
汗が出てる分には、まだ良いですが、でなくなってきた方が大変です。
おしっこも普段と同じように出れば良いですが、量が少なくなっていれば体に水分が不足している証拠。
日本救急医学会の熱中症に対する提言では、以下のように症状と対応がまとめられています。
熱中症の分類と対処法 日本救急医学会 平成30年7月「熱中症予防に関する緊急提言」
重症度Ⅰ度 めまい・筋肉痛・こむら返り・大量の汗
<対処法>冷所で安静、体表冷却(とくにくびすじと大腿)、水分と塩分補給。
重症度Ⅱ度 頭痛・吐き気・体がだるい・体に力が入らない・集中力や判断力の低下
<対処法>涼しい場所へ移動・体を冷やす・安静・十分な水分と塩分を補給する。直ぐに医療機関へ
重症度Ⅲ度 意識障害・けいれん・運動障害
<対処法>涼しい場所へ移動させ、体表冷却・体内冷却・呼吸管理。救急車を要請、直ぐに医療機関へ。
基本的には、日陰など冷所にうつして体を冷やす、水分と塩分を補給するのが基本です。
自分で水分、塩分がとれない、意識がないなど重症度が高くなると、救急車での搬送や医療処置が必要になります。
熱中症になりやすい人の特徴
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熱中症になりやすい人の特徴も知っておきましょう。
こちらは、環境省熱中症予防情報サイトでまとめられてる内容です。
- 脱水状態にある人
- 高齢者
- 子ども
- 肥満の人
- 過度の衣服を着ている人
- 普段から運動をしていない人
- 暑さに慣れていない人
- 病気の人、体調の悪い人
肥満の人や普段から運動をしていない人は、そうではない人に比べて体温調節の点で不利になりますね。
日本救急医学会 平成30年7月「熱中症予防に関する緊急提言」では、子どもも熱中症ハイリスクになると書かれています。
子どもは、背が低く地面からの輻射熱の影響を受けやすいです。
また、汗腺が未発達なことや体が小さく表面積が少ないことからも大人よりも体温調節が苦手。
そのため、熱中症になりやすいと考えられます。
また、高齢者は基本的に体液の量、全身に占める水分の割合が低く、脱水になりやすいです。
基礎疾患を持っている人は、心臓や腎臓などに問題を抱えている人は特に影響を受けやすいので注意しましょう。
マスクの影響と熱中症の予防と対策まとめ
まとめです。
マスクをしていると、熱中症のリスクは若干上がりそうです。
首や顔の表面温度が上がりやすく、呼吸により負荷がかかるので、労作時の体温が上がる可能性があります。
そのため、首を冷やしたり、ときどきマスクをとって熱を逃がすようにしましょう。
長時間の歩行や運動は、ペースをゆっくりにして休憩を増やすと良いですね。
また、熱中症の基本は、体内の水分と塩分の不足です。
こちらの方がマスク装着の有無より重要性が高いので、覚えておいてください。
水と合わせて適度に塩分を摂るようにしましょう。
病院で使われている生理食塩水の塩分濃度は、0.9%。
水1L中、塩9gになります。
暑い夏の日は、この濃度の塩水を作って持って歩くのが良いでしょう。
塩分を摂るのが不安な場合は、バナナやトマト、キュウリなどカリウムの豊富な果物、夏野菜も日々の食事に取り入れてください。
水だけではなく塩をしっかり摂っていると、熱中症のリスクを減らせるだけでなく夏バテも防げます。
この夏も元氣に過ごしていきたいですね。
あっ、あと1つ。
お塩は、精製された塩化ナトリウム99%の食塩よりも、カルシウムやマグネシウム、カリウムなど他のミネラルも含んでいる天日塩を選ぶようにしましょう。
また、僕がもう7年以上愛用している浄水器の水が凄いです。
下のリンクでまとめているので、合わせてご確認ください。
質にもこだわるとより良いですね。
コロナの影響で今までとは違う夏になりそうですが、元氣に過ごしていきましょう。
こちらは、攻めの熱中症対策について。
合わせてどうぞ。