この絵、何に見えますか?
これは、だまし絵・トリックアートというやつ。
すでに知っていると思うんですが、この絵は「おばあさん」にも見えますし、「若い女性」にも見えるだまし絵です。
今回この絵を用いて、「コーチング」と「トラウマ」についてイメージしやすいように解説します。
江戸時代の人の一生分の量の情報をたった1日で無自覚に浴びてしまうような現代、
人の仕事がどんどんAI(コンピュータ)に取って代わられるような時代において、
コーチングはもっとも必要なサービスになってくると考えられます。
ですが、まだまだ一般的ではないので、知らない人にも伝わるように、知っている人にはもっとイメージしやすいようにお伝えしたいと思ってこの記事を書きました。
最後まで読んでもらえると、あなたの行動が縛られている原因であるトラウマ、そして、あなたの縛りを解き放つコーチングについて理解できます。
この記事を読むだけで、セルフコーチングも行なえるようになるかもしれません。
目次
トラウマによって行動が制限される原因
今回、何度も出しますがこの絵。
これ、若い女性にも見えるし、年老いたおばあさんにも見えます。
なのですが、
ここに、ある簡単な仕掛けをすることで、おばあさんに見える確率が圧倒的に高くなります。
それが、この赤い二本線。
ジャジャン♪
どうでしょう?
赤いくちびるがハッキリして、おばあさんに見えませんか?
圧倒的にそう見える!
と思えなくても、少しは「おばあさん」に見やすくなりませんか?
おばあさんに見えやすくなったというコトは、逆に「若い女性」は見えにくくなったというコトです。
心理学的に、赤い二本線は(心理的)トラウマだと考えられます。
トラウマによって行動が制限されている
例えば、ちょっとこ洒落たレストランなんかに行くと、家族みんなで来てるお客さんもいますよね。
その家族で来られてるお客さんで、子どもが大きな声で騒いでいました。
お母さんが、「大きな声を出しちゃあいけません」とその子どもを叱ったとします。
もしもの話ですが、そのとき叱られたことでその子がとても落ち込んだりすると、その記憶はトラウマになることがあります。
※情動体験、感情が強く動く体験は潜在意識に残る
この場合、「大きな声を出すと叱られる」という記憶ですね。
大きな声を出す
↓
嫌なコトが起きる
※嫌なコト・・・大切な人・この場合お母さんに叱られる
そのため、人前で話をしたり、大勢の前で自己紹介をしたり、大きな声を出すこと自体が苦手になっていくこともあります。
分かりやすく「おばあさん」をネガティブなできごと、「若い女性」をポジティブなできごと、とすると、赤い二本線があることで1つの事実をネガティブなできごととして捉えてしまいがちになってるってことです。
同じできごとでも人によって意味付けが変わる
例えば、大勢の前で自己紹介するなど、目立つ場で大きな声を出すのが恥ずかしくて嫌だ、という人もいれば、人前で話すのはみんなから注目されて氣持ちが良いから好きだ、という人もいます。
それは、その人の価値観・信念体系(ブリーフ・システム)によって得る感情が変わってきます。
過去にトラウマがあることで、その行動に対する信念体系ができてしまって、出来事に対してたった1つの不自由な捉え方しかできなくなるんですね。
それが、僕らの行動を制限している1つの原因でもあります。
コーチングは若い女性に見えるようにするアプローチ
では、コーチングは何をするモノかというと、この絵を「おばあさん」ではなく、「若い女性だ!」と見えるようになるアプローチになります。
そして、誰が何を言っても「若い女性」にしか見えなくなって、「おばあさん」は遥か彼方。
宇宙の星屑となって消えてしまうようなところまで行くのが理想です。
そのやり方をシンプルに説明すると、
これどう見てもおばあさんじゃん!!
という人に対して、
それ、ホントですか?
ホントにホント?
他に何か見えるモノありませんか?
この赤いのって何ですか?
くちびる?本当に?
この「赤い二本線」って元からあったんですか?
とか、
言葉で羅列すると、ちょっとうざいかもしれませんが、実際は話を聴きながらやるのでうざくないはずです(笑)
他にも色んなやり方でアプローチしていきます。
質問はコーチングの大切なツール
コーチングではクライアントの話を聴き、それに対して質問をしていくことがあります。
質問を受けることで、意識の焦点が変わるので、今まで見たことのないようなイメージに見えるようになるからです。
例えば、この絵で、
黒いチョーカーが素敵ですよね?
首筋がきれいですよね?
真ん中に耳がありますよね?
とか、具体的にいわれていくと、若い女性に見えやすくなりませんか?
ゲシュタルト(全体像)は1つしか維持できない
ゲシュタルトって聞いたことありますか?
この絵でいえば、「若い女性」か「おばあさん」か全体像の認識です。
この全体像のような部分が統合されてできあがったイメージや概念のことを「ゲシュタルト」と呼びます。
大辞林よりゲシュタルト【Gestalt】・・・〘哲・心〙 一つの図形やメロディーのように、個々の要素の総和以上のまとまった意味と構造をもち、変化・変換を通じて維持される形姿。形態。
若い女性として見ていると、おばあさんは見えなくなり、おばあさんとして見ていると、若い女性は見えなくなります。
もちろん、これはだまし絵で2通りの見方ができるものですが、瞬間的には常に1つのイメージしか維持できません。
つまり、自分に起こった出来事をネガティブなものとしてとらえ続けるのか?
それとも、ポジティブな出来事として捉えられるようになるのか?
がとても大切なんですね。
これも有名なだまし絵、ルビンの壺と言われるものです。
白いところに焦点をあてると、壺が見えます。
黒いところに焦点をあてると、向き合っている2人の人が見えます。
若い女性とおばあさんと同じように、どちらか一方を見ている間は、もう一方は見えなくなります。
白い壺が「成功」、黒い二人は「失敗」だとしたら、あなたはどちらを見続けたいですか?
コーチング、観自在の視点を持って生きる
コーチングを受けることで、1つの現象を「ポジティブな出来事だった」と認識できる瞬間をできる限り長くして、増やしていくことが可能です。
そして、最終的には、「ネガティブなできごと」は意識の中から消えていって、
ただただ未来への肥やし、変化するきっかけ、成長するための課題となり、
今自分にとって必要なことをやりたくなってドンドン行動が進んでいく状態が理想です。
さらに言えば、自分自身で多角的な視点を見つけられて、1つの物事を自由に色んな視点で捉えられるようにもなります。
仏教では、観自在菩薩(観世音菩薩)という菩薩がいます。
「観自在」=自由自在にモノゴトを捉えられる、見方を変えられるのは、観測する自己を宇宙の中心点として、縁起から解き放たれた存在だとも考えられます。
釈迦がたどり着いた人の到達点とも思えます。
僕らは、肉体をもっている時点で、食う・寝る・セックスする(ひいてはお金や権力、人よりも、、、)など、それなりの煩悩を必要としています。
だから、意識的に自分自身の中にどういう原因があって、今の現象を理解しているのかを確認していくことはとても大切になりますね。
だまし絵は「絵」の中の話ですが、人は一人一人、理想の生活や人生が違うので、トラウマに対して直接アプローチしなくても、全体的な像(ゲシュタルト)を作り込んでいくことができます。
そして、その結果としてトラウマが薄くなることもあります。
色んなアプローチがあって、人によってそれぞれ効果的な方法も異なると思います。
コーチングを検討している方は自分と感覚的にあっているコーチにお願いするのが良いですね。
倉敷でコーチングを知ってもらうイベントもしています。
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