NHK食の起源スペシャル米と人類まとめ、原始時代の主食と最も長生きできる糖質の割合とは?

NHK食の起源スペシャル、観られましたか?

最近、あさイチでも糖質制限の健康リスクが話されていました。

簡単に言えば、日本人のソウルフードお米は悪くない、という内容ですね。

今回の食の起源スペシャルでは、人類の進化と炭水化物、糖質がどうかかわってきたのかを掘り下げて話す内容でした。

 

以下が見どころになります。

NHK食の起源スペシャルお米の見どころ
  • 原始時代の主食は肉ではなく炭水化物(木の実や地下茎)だった。
  • 火を使うことで摂取できる糖質の量が増えて脳が大きくなった。
  • 原始、糖をエネルギーに換える細菌と細胞が融合してミトコンドリアが生まれた。
  • 炭水化物(お米)を主食にした結果、遺伝子が変化してアミラーゼ遺伝子が生まれた。
  • 特にお米を食べる量が多いラオスの人はプリボテラ菌という腸内細菌が多い。
  • 最適な糖質の摂取量は総カロリーのうち50~55%(3食食べる人は各食お茶碗1杯分程度)。

詳しく見ていきましょう。

NHK食の起源スペシャル米と人類まとめ、最も長生きできる糖質の割合とは?

はい、まず最初に結論です。

最も長生きできると考えられる糖質の割合は食事中の総カロリーの50~55%になります。

これは、こちらの論文がもとになっていると思われますね。

Dietary carbohydrate intake and mortality: a prospective cohort study and meta-analysis

(食事性炭水化物摂取と死亡率:前向きコホート研究とメタ分析)

論文内で紹介されているグラフです。

縦軸が死亡リスクで、横軸が総カロリー中の炭水化物の割合になります。

50~55%のところで、一番グッと下がっています。

なので、死亡リスクを最低にするには、総カロリー中の炭水化物量を50~55%というのが勧められそうですね。

 

ただ、本文を読んでもらえれば分かりますが、低炭水化物のグループは摂取するその他の栄養素、たんぱく質、脂質の摂取源に影響を受けるとあります。

子羊、牛肉、豚肉、鶏肉などの動物由来のタンパク質、脂肪を好むグループは死亡率が高いのです。

が、ナッツやピーナッツバター、全粒粉パンを食べていた植物性の食品を多く食べていたグループは死亡率の低下に関連していた、とあります。

なので、低炭水化物の場合、野菜やナッツなどを多く食べていれば死亡リスクは上がらないという結果になりそうです。

 

ですが、たんぱく質や脂質の摂取源を気にするの面倒っていう場合は、炭水化物を50~55%にしておくのが良いかもしれません。

 

これは、もちろん、摂取量の割合なので食べる量が変われば変わります。

この特番内では一日3食普通に食べる人なら、1食中にお茶碗1杯と言われていました。

確かに感覚的にもそれぐらいが良さそうですよね。

 

原始時代の主食は肉ではなく糖質だった?

NHKの食の起源スペシャルでは、人類の進化と糖質の関係を紐解く流れでした。

まず最初に、原始時代の人の骨を調査し、歯に付着している歯石から食べてる内容を分析していました。

 

バルセロナ自治大学のカレンハーディ博士によると、歯に付着していたのはデンプン質。

摂取カロリーの5割以上が糖質だったと言われています。

もちろんのこと原始時代は、稲作も始まっていません。

その時に食べていたのは、ドングリなどの木の実、そして地下茎だったそう。

 

僕の友人でも、縄文時代を研究している人がいて、椎の木を増やしてドングリを主食にしては?

と考えてる変なおじいちゃんがいます。

その友人からもらってドングリ食べたことありますが、超渋いですね。

しかし、ドングリを粉にして、ドングリ粉としてクッキーや麺なども作れます。

Amazonでも売られていますね。

韓国産なのかな?

ドングリクッキーも食べさせてもらいましたが、小麦粉と混ぜれば固まりやすく砂糖を入れたら美味しくいただけましたね。

余談でした。

火を使うことでデンプン質が柔らかくなり糖質の量が増えた

次の歴史的な進歩として、考えられるのは火の使用です。

ドングリや地下茎を火で加熱することで、デンプン質が柔らかくなり、糖質が増えるよう。

 

それによって、摂取される糖質の量が増えたのが、原始時代の人の脳の発達に大きく関与していたという話です。

今までは、火を使ったのは獲物の肉を焼いて食べるために行っていたと考えられていましたが、糖質を加熱調理するためにも使っていたそう。

ブドウ糖は摂取した後、多くが脳に回ることを画像で証明されていましたね。

 

あと、番組中でパレオダイエットをやっている外国人が肉ばかり食べてる様子を放映していました。

が、パレオダイエットは特に糖質を制限するものではないので追記しておきます。

 

ミトコンドリアの誕生、糖質をエネルギーに換える器官

時代が前後しますが、原始時代のもっと前、生命が誕生する過程にある変化が起こりました。

それは、糖をエネルギーに換えることのできる細菌のようなものを細胞が取り込んだことです。

 

そして、細胞内のミトコンドリアとなって今も、私たちの体の中で生き続けています。

これによって、糖を効率よくエネルギーに換えられるようになったんですね。

 

炭水化物(お米)を主食にした結果、遺伝子が変化してアミラーゼ遺伝子が生まれた

そして、時代が下って稲作が始まります。

日本では、稲作が行われていましたが、お米の消費が増えることで、遺伝子の変化が起こりアミラーゼ遺伝子が生まれたとありました。

アミラーゼというのは、理科で習いましたが、唾液中に含まれているデンプンを分解してブドウ糖にする酵素です。

アミラーゼ遺伝子が多い人は、この分泌量が多いんでしょうね。

そして、デンプン摂取が多い民族はこのアミラーゼ遺伝子が多くなる傾向にあるそうです。

 

また、重要なのは、アミラーゼ遺伝子が多い人は、BMIが低く太りにくい傾向にあるんです。

 

肥満といえば、気になるのはインスリンとの関係です。

アミラーゼ遺伝子の多い人は、インスリンの分泌量が20%少ないことが分かったそう。

このメカニズムはまだ完全に解明されていないそうですが、予測があります。

 

それは、唾液中のアミラーゼが多いことで、甘味を感じやすく、ご飯などを食べたときに膵臓がいち早くインスリンを分泌するのでは?

と考えられています。

血液中の糖質量ではなく、味覚センサーが膵臓を刺激するとなると、これはカロリーゼロの人工甘味料でインシュリン抵抗性が上がるというのも頷ける話です。

人工甘味料について詳しい記事はこちらから。

コカコーラ・ゼロは太る?ダイエットに人工甘味料はおすすめか?

2019年9月9日

 

あなたのアミラーゼ遺伝子は多い?少ない?簡単チェック法

アミラーゼ遺伝子が多いか少ないかをザックリと分かる実験があります。

面白い実験でした。

外国人と日本人で無塩のクラッカーを食べ比べてみたところ、外国人は甘味を感じるスピードが遅かったんです。

こちらが、その実験のやり方です。

▽準備するもの
無塩のクラッカー半分 ストップウオッチ

▽やり方
1:クラッカーを口に入れ、噛み続ける。飲み込んでしまわないように注意。

2:ストップウオッチで、クラッカーを口に入れてから甘みを感じるまでの時間を測定

▽注意点

・口の中が唾液で潤っている状態でテストを行う

・でんぷんが唾液中のアミラーゼによって分解されてできる糖は、麦芽糖といい、砂糖のような強い甘みはない。かすかにでも甘みを感じるまでの時間を測定する。

▽評価

・30秒以内に甘みを感じた人はアミラーゼ遺伝子が比較的多い。

・30秒以上かかった人はアミラーゼ遺伝子が少ないと考えられる。

 

引用:日本人はご飯を食べても太りにくい!? NHK健康チャンネル

 

アメリカ人と日本人の糖尿病罹患率の比較

実際に、アミラーゼ遺伝子が多い日本人と、そうではないと考えられるアメリカ人でどれほど糖尿病罹患者割合に差があるのか確認してみました。

米疾病対策予防センター(CDC)は、2015年時点で、人口の9%(3,030万人)が糖尿病で、34%(8,410万人)が糖尿病予備群だと報じた。

2015年には18歳以上の糖尿病患者が新たに150万人増えたと推定されている。

 

日本では、厚生労働省の国民健康・栄養調査によると「糖尿病が強く疑われる」成人の患者は、2016年時点で推計1000万人(約8.3%)となっています。

検査値が正常と異常の間にあり「可能性を否定できない」予備軍の人は、前回より100万人減って1000万人(約8.3%)。

 

アメリカ人との比較では、アミラーゼ遺伝子よりも食習慣の影響が強そうですが、アミラーゼ遺伝子が多い方が糖尿病になりにくいというのも、あり得そうです。

また、アメリカ人の肥満は日本人の想定を超えていることもあります。

100kgを超える肥満の人も多く、社会問題になっています。

 

インスリンは血液中の余った糖を、肝臓で脂肪に換える働きもしています。

今回の話の内容で考えれば、アメリカ人の肥満が日本人よりも圧倒的なのは、

アミラーゼ遺伝子が少なくインスリンの分泌量が多くなってしまうため、と考えられます。

 

お米を食べる量が特に多いラオスの人はプリボテラ菌という腸内細菌が多い

そして、そこから世界の話に移ります。

現代の日本では、お米を食べる量は減っていますが、ラオスの人は1日の食事で1人3合食べるそうです。

で、その人たちの糞便から腸内細菌を調べたところ、プリボテラ菌という種類が多く見つかりました。

 

このプリボテラ菌は、糖質から短鎖脂肪酸を作ります。

短鎖脂肪酸はその他の腸内細菌のエサになりますし、小腸の細胞を刺激してGLP-1というホルモンを分泌するきっかけになります。

このGLP-1は、血糖値が高いときに、膵臓を刺激してインスリンの分泌を促します。

 

なので、血糖値もマイルドに下がる可能性がありますね。

あさイチの放送でも、血糖値を上げる食材は一人一人の腸内細菌によって決まるという話もしていました。

血糖値と食物繊維の話は詳しくは下の記事から。

NHKあさイチ「糖質の新常識SP」内容まとめと糖質制限のホントの危険性

2019年11月28日

 

このプリボテラ菌ですが、ラオスの人には適わないと思いますが、現代の日本人にも認められています。

アミラーゼ遺伝子とプリボテラ菌が多い人は、デンプンを効率的に分解して、インスリンの効果もスムーズな人と考えられます。

糖質過多になりやすい現代では、健康上素晴らしい資質だと思いますね。

 

日本人が食べていたご飯は白米3合?

放送の中では、昔から日本人はご飯を食べていたと言っていましたが、ここに関しては考察が必要かもと思います。

白米が食べ始められたのは奈良時代ですが、貴族を中心として一般庶民が食べるものではなかったそう。

 

臼と杵で精製するのが大変だったからです。

じゃあ、玄米を食べていたかというとそうでもなくて、玄米は炊くのに時間がかかり燃料を消費するため、粟や稗などの雑穀を主に食べていたという話です。

 

このサイトによると、白米を習慣的に食べ始めたのは明治以降とのこと。

100数年ぐらいの歴史になりますね。

それで遺伝子が変わるというのは、少し微妙ではないでしょうか?

しかしながら、最近はエピジェネティクスという考え方もあります。

 

エピジェネティクス 環境による遺伝子形質の発現

ここは、番組内容ではなく個人的な考察です。

エピジェネティクスは、個人が生活する環境によって遺伝子の発現形態が変わるという考え方です。

例えば、アミラーゼ遺伝子を持っていたとしても、デンプン質の食事を摂っていなければそれは発現しません。

 

しかし、日常的にデンプン質を摂っていると、活性化して増えていくのかもしれません。

1世代で充分かどうかは分かりません。

が、極度の糖質制限にしてケトジェニック状態を続けると、耐糖能が低下するという報告もあります。

 

その逆もあり得そうですよね。

人間の体は柔軟に変化するのかもしれません。

 

NHK食の起源スペシャル お米と人類まとめ

はい、ということで、食の起源スペシャルお米と人類まとめです。

NHK食の起源スペシャルお米の見どころ
  • 原始時代の主食は肉ではなく炭水化物(木の実や地下茎)だった。
  • 火を使うことで摂取できる糖質の量が増えて脳が大きくなった。
  • 原始、糖をエネルギーに換える細菌と細胞が融合してミトコンドリアが生まれた。
  • 炭水化物(お米)を主食にした結果、遺伝子が変化してアミラーゼ遺伝子が生まれた。
  • 特にお米を食べる量が多いラオスの人はプリボテラ菌という腸内細菌が多い。
  • 最適な糖質の摂取量は総カロリーのうち50~55%(3食食べる人は各食お茶碗1杯分程度)。

意外というか面白いと思ったのは、原始時代の食事の糖質割合と、現代で最も死亡リスクが低くなる糖質の割合が同じというコトです。

50~55%なんですね。

 

今は簡単に甘い物が手に入りますし、おかずと一緒に白米を食べ過ぎる傾向にあるのではないでしょうか?

なので、健康長寿、アンチエイジング、ダイエットを意識するなら、お茶碗一杯ぐらいの糖質量が良いと思います。

 

小麦粉はグルテンやポストハーベストの問題もありますから、パンよりはご飯の方が良いでしょうしね。

 

最後までお読みいただきどうもありがとうございます。

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ABOUTこの記事をかいた人

1981年生まれ、元看護師、青年海外協力隊として発展途上国での活動で常識が大きく変化し医療の限界も痛感。人が健康に生きるには自然な食べ物や環境が大切だと氣づく。帰国後、潜在意識や量子力学について学びコーチング・コンサルティングを行う。好きな食べ物はから揚げ。