ジョギングするとき、マスクつけてますか?
新型コロナの感染予防として、ジョギングするときのエチケットとしてマスクが推奨されています。
(屋外は空気の流れや日光もあるので室内よりも感染リスクは圧倒的に低く、個人的にはそこまで必要あるかな、と懐疑的ではあります。が、マナーやエチケットになってきてますので、周りの人を不安にさせないためには必要かもしれません)
コロナの不安が強い今はそうなっちゃいますよね。
しかし、マスクをしていると運動の負荷が強くなってキツイ運動になりがちなので、ちょっと注意しておきたいですね。
やっぱり!
体を元気にしなきゃと思って慣れない運動を始めたんですけど、マスクしてると息苦しいんですよ。
マスクしてると、息しにくいですからね。
しかし、逆に考えるとトレーニング効果も期待できるんですよ。
ほう、トレーニング効果。
それが、分かれば自分に合ったレベルでジョギングできそうですね!
ジョギング中の呼吸で唾(飛沫)が飛ぶのを防ぐためには、確かに必要かもしれません。
しかし、マスクをしていると息がしにくくなることも確かです。
残念ながら、波紋の呼吸はすぐにできません(笑)
なので、マスクをすると息苦しいので辛い、と思いますよね。
慣れないうちからマスクをして、今までと同じペースで走ると、キツい過酷な状態になるのでおすすめできません。
でも、マスクをして走ることで「呼吸機能を鍛える」こともできるので、紹介したいと思います。
マスクを着用することで、トレーニング効果が増すならば、ペースを落としたり短時間で行うなど調整することができます。
せっかくなので、マスクが呼吸に与える影響を知り、あなたの健康管理に役立ててください。
目次
マスクしてジョギングのトレーニング効果、息苦しさで心肺機能は上がるのか?
まず最初にマスクについて、イメージを統一させておきたいと思います。
確認しておきたいマスクの種類
マスクといっても、種類がありますよね。
中にはアスリートが低酸素トレーニングするときの本格的なトレーニング用マスクもあります。
こんなの。
これは、身体パフォーマンスを上げるためにガチなアスリートや健康マニアがつけるやつ。
さらに、SARSのときに使われるN95マスクなどもありますよね。
こんなの。
こちらは、感染予防のため密閉度がより高くなってるもの。
で、今回紹介するのは、僕ら一般人が良く使うマスク、「サージカルフェイスマスク」での話です。
サージカルフェイスマスクとは、病院でも使われてて、みんながイメージできるコレですね。
今は使い捨てではなく何度も洗って使用してるかもしれませんが、普通は使い捨ての市販のやつ。
布で作られた布マスクはその素材によって、若干変化はあると思います。
しかし、概ね変わりはないでしょう。
今回、紹介するのは、こちらの論文の結果を参考にさせてもらっています。
興味ある方は見てみてください。
マスクのイメージが整ったところで話を進めます。
マスクをしてジョギングなどの有酸素運動をすると、マスクをしてないときより「呼吸筋が鍛えられる」ようになります。
ただ、このときの運動強度は全力(疲労困憊)の60%から80%の強度にするようにしましょう。
強度が強すぎると、がんばって息を吸っても、吸いきれなくて上手く呼吸ができなくなる可能性があります。
それによって、酸欠で倒れてしまうかもしれません。
そうならないように、マスクを着けたままジョギングをするときは、60%から80%の力で行うようにしましょう。
慣れないうちは、全力の50%程度のニコニコペースがおすすめです。
それでは、呼吸筋が鍛えられるとはどういうことか、説明していきます。
呼吸筋が鍛えられ効率の良い呼吸になる
呼吸筋とは、息を吸って吐くときに胸腔を拡げたり、狭めたりする筋肉になります。
主に、横隔膜や外肋間筋、内肋間筋というところですね。
マスクをしていると、してないときに比べて息を吸うときの抵抗が増えます。
マスク越しに空気を吸うことになるので、その分余計に力がいるわけです。
そのため、息苦しさを感じるんですよね。
しかし、人間の体は素晴らしくどんな状態にも順応しようとします。
それによって、能力が発達することがあります。
筋トレしてる人は分かると思いますが、負荷をかければかけるほど筋肉は太くなり発達していきます。
横隔膜や肋間筋も筋肉ですから、鍛えることは可能です。
(腕や太もものように太くなるわけではありません)
マスクをしていると、息を吸う時の力がより必要になりますから、呼吸筋が鍛えられるということです。
呼吸回数が減り一回換気量が上がる
呼吸筋が鍛えられることで、どんなメリットがあるかというと、効率的な呼吸になると考えられます。
呼吸は外の空気を吸い酸素を取り込み、細胞に循環させ不要な二酸化炭素を外に吐き出すという働きです。
このとき、重要になるのが、息を吸って吐くときの量、換気量になります。
一回換気量というのは、息を吐いて(呼気)、吸う(吸気)一回の呼吸をするとき、肺に出入りするガスの量を言います。
上記の論文では、マスクをつけると呼吸回数が減り、一回の換気量が増えることが言われています。
(呼吸回数が減るので全体的な換気量は減る)
一回の呼吸で行うガス交換(酸素を取り込み二酸化炭素を排出)が増えるので呼吸の効率をみれば良くなるわけですね。
マスクしてジョギングで息苦しくなる原因と慣れるためには?
改めて、マスクをしてジョギングするときに息苦しくなる原因をおさらいします。
マスクを着用すると息を吸うときに、マスク越しに空気を吸わなければいけなくなります。
布や不織布越しに息を吸うので、その分抵抗が増えちゃうんですね。
そのため、普段よりも息が思うように吸えず息苦しさを感じるわけです。
運動習慣をつけると苦しさに慣れてくる
ただ、この息苦しさについてもマスクしてジョギングする回数を重ねていくと徐々に慣れていく可能性があります。
こちらの研究では、運動習慣のない人が週3回のトレーニングを1週間行うと、2週目から呼吸困難感が顕著に少なくなることが言われています。
元々、運動習慣がある人は、回数を重ねるごとにほんの少しずつ呼吸困難感が少なくなるそうです。
これは、年単位のゆっくりな変化のよう。
これからジョギングを始める初心者にとっては週3日で1週間続けられるかどうかが、決め手になりそうです。
割と低いハードルなので、まずは週3日で1週間やってみましょう。
マスクしてジョギング、酸欠にならない方法
マスクをしてジョギングをすると、息を吸う時の抵抗が普段よりもかかります。
そのときに、無理して全力ギリギリのところまで追い込んでしまうのは禁物です。
体の酸素が足りなくなってるときに、息が吸いきれなくなる可能性があります。
そうなると、酸欠で気を失ってしまうかもしれません。
普段トレーニングをしてない人が、マスクをして強度の高い運動をするのはおすすめできません。
呼吸筋を鍛えるにしても、全力の60%から80%までの強度で行うようにしましょう。
全力でギリギリまでやるのは、普段から持久力、心肺機能を鍛えているアスリートがやることです。
健康管理のためなら、そこまでやる必要はありませんので、自分の体にあった適度な運動を心がけましょう。
慣れないうちは負荷を弱くペースを落として行う
マスクをしてジョギングすると、息を吸う時の負荷が強くなります。
そのため、普段のジョギングよりも緩いペースで行うのがおすすめです。
これから始める人や初心者は、ニコニコペースと言われてるような全力の50%程度の強度が良いでしょう。
慣れてきたら60%まで上げていけば呼吸筋も鍛えられ心肺機能を上げていけると思います。
(ジョギングなどの有酸素運動を適度に続けるだけでも心肺機能は全般的に上がります)
健康のための運動なら45分以内にする
また健康管理が目的で行うなら、長時間のジョギングはあまりおすすめできません。
というのも、45分以上の有酸素運動はストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増えるからです。
それによって、食欲が亢進したり内臓脂肪が蓄積されやすくなることもあります。
また、活性酸素の量が増えて老化を促進する可能性もあります。
なので、健康管理目的でのジョギングはそもそも長時間行う必要ないんですね。
30分程度に抑えておくのが良いでしょう。
逆に高強度の運動を短時間やるのが効果的だったりします。
HIIT、タバタ式トレーニングがおすすめですね。
こちらの記事にまとめているので、読んで試してみてください。
鼻呼吸で呼吸するクセをつける
ちょっと余談になりますが、呼吸において何より重要なのは口ではなく鼻で呼吸することです。
鼻呼吸のメリットは3つあります。
- 鼻毛や粘液で細菌やウイルスなどの余計なものを取り除きやすい
- 外気が加湿・加温されてから肺に届く
- 換気量が適切になり体内の酸素と二酸化炭素が適量に保たれやすい
口は発音するため、食事をするための器官で、鼻が息を吸い吐くための器官です。
鼻には鼻毛や粘液があり、外から細菌やウイルスの侵入を防いでくれます。
また、鼻から息を吸うと、口よりも肺に空気が届くまでの距離が長くなります。
それによって、外気に湿度と温度が与えられて、体が使用しやすい空気が肺に届くんですね。
また、最も重要なのは、酸素と二酸化炭素の換気量が適切に保たれやすいということです。
これに関しては、説明が長くなるのでまた別の記事で取り上げたいと思います。
少し、動画でも解説しているので、こちらを合わせてどうぞ。
ジョギング中も飛沫が飛びやすいのは、鼻よりも口でしょう。
なので、こんなマスクも良いかもしれません。
マスクしてジョギングするときの効果と注意点まとめ
マスクをしてジョギングするときの効果と注意点をまとめます。
- マスクをすると息を吸うときの抵抗が強くなる。
- そのため普段よりも息苦しく感じる。
- 呼吸筋が鍛えられて一回換気量が上がる可能性がある。
- 全力の60~80%の力でジョギングをする
- 慣れないうちはニコニコペース、全力の50%程度のペースで行う。
- 息がしにくくなるので低酸素、酸欠に注意
マスクの感染予防効果はそれほどありませんが、飛沫(唾など)を散らさない効果はあります。
コロナの不安が強い今では、周りの人を心配させないためにマスクが必要になる場合もあるでしょう。
ジョギングするときも、マスクを着けたまま行うことが増えるかもしれませんが、体に与える影響を知っていれば、運動を調節できます。
また、マスクによって呼吸機能を鍛えることもできます。
健康管理に上手く活かしていきたいですね。
マスクは口元を覆うので、表面温度も上がりやすく熱中症リスク(熱中症になる危険性)も上がるようです。
こちらの記事で詳しくまとめています。
今年の夏も元気に過ごしましょう。
そうなんですよね。
マスクをしていないと近くの人に何か言われるかもしれないし、ジョギングするときもしています。